Chat GPT ・ Canvaでチラシ作成♪|フリーランス音楽家のためのAI・デジタル活用術/Vol.23
前回の「音TOWN.Biz」は、実際に「Chat GPT」に指示を出して提案されたブログをそのまま掲載してみました。
あなたはどのように感じましたか?
「すごいな!」「使いこなせたら便利そうだな!」「まだまだ人間には劣るな…」「仕事が奪われそうで怖いな…」など、賛否両論かもしれませんね。
ちなみに僕は「包丁や自動車」とほぼ同じだと考えています。
どちらも使い方を間違えれば凶器ですけど、正しく使えば便利なツールですよね。
要は「使う側の正しい知識・意識・モラルが大事」だという事。
というわけで、今回は、前回の記事でも少しご紹介したオンラインデザインツールの「Canva」と「Chat GPT」を使ったチラシ(フライヤー)作成をデモンストレーションしてみようと思います♪
(今回の本文は「Chat GPT」に頼らずに全編僕自身で執筆しています!)
ラストには「音楽家さんの仕事を脅かすかもしれないちょっと怖い動画」をご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
『音TOWN』(おんたうん)は、『音楽“と”生きる街』をコンセプトに、(プロアマ問わず)音楽家がより生きやすくなるために、主に音楽以外の有益な情報をお届けしています。 →詳しくはコチラ
このシリーズでは、音楽を職業にしていくためにとても重要であるにもかかわらず、学校ではあまり教わらない“お金”について、改めて学んでいきましょう!お金について学ぶと「生き方」も明確になりますよ! →詳しくはコチラ
この記事を読むと役に立つ人は!?
・フリーランス・個人事業主の音楽家(演奏家)として活動している方
・生成AIの他、デジタルツールの活用の方法を知りたい方
・音楽/演奏技術以外のスキルに不安があり、デジタル技術導入に二の足を踏んでいる方
読んだらどんな良い事が!?
・「ChatGPT」や「Canva」でどんな事ができるか分かる
・生成AIの他、デジタルツール導入のメリットやデメリットが少し分かる
・それらの導入により、事務的な仕事を軽減できる可能性が広がる
自分でチラシ作成をすると良いシチュエーションは?
『さいたま市(浦和・大宮・岩槻)で“大人のジャズ”を楽しむ♪|講師運営の社会人ビッグバンド』
上記は、僕が運営しているビッグバンド教室のコンサートチラシで、実際にイラストを「Chat GPT」で生成し、「Canva」のテンプレートに当てはめて作成しました。
正直「めちゃめちゃ良い!」わけじゃないけど、「アマチュアの無料の小規模なコンサートだったら十分かな?」と感じています。
プロに頼めばもっと良いものができると思うのですが、生徒さんが参加費を払って出演しているコンサートで入場料も無料。
つまり、「持ち出し・収益が見込めないコンサート」で、数万円のコストをかけてプロに依頼するのは現実的ではないと思うんですよね。
プロの場合でも、自主開催のサロンコンサートや小さいライブハウスでの公演などで数万円支払ってデザインしてもらっていたら、ギャラがほぼ無くなっちゃう可能性もあるじゃないですか?泣
そういった状況のプロの音楽家さんにも「Canva」は超オススメで、無料版でも十分価値があります!
Canva(キャンバ)は“感覚”で操作可能!

「Canva」のパソコンでの操作画面はこんな感じ。
(※初めての方は「アカウント作成」をしてくださいね♪)
「何をデザインしましょう?」の下にある「テンプレート」を選んで、「コンサートチラシ」のような検索ワードを入力すると、サンプルがたくさん表示されます。
右下に王冠マークがあるものは有料なんですが、それ以外は無料。
実は僕自身、まだ有料版には手を出していなくて、チラシ作成やブログのサムネイル作成、インスタグラムの画像作成なども全部無料で済ませています。
僕が使用したのは上記で「赤い矢印」を付けたテンプレート。

このように2つ並べてみると分かりやすいと思うんですけど、テンプレートを読み込んで、うちのコンサート情報に置き換えただけなんですよね!
「画像の位置を少し下にずらして上部にタイトルを入れる」「ロゴやORコードを入れる」「文字のフォントを変える」「背景の色を変えて写真を入れる」なども“ほぼ感覚”でできます!
Chat GPTでのイラスト作成

画像はこんな感じで、「Chat GPT」に「ジャズバンドのコンサートのチラシに挿入する印象的なイラストを作成してください」といった指示を出すと、ものの2,3分で作ってくれます(以前チラシを作成した際の元画像を保存していなかったので、今回改めて依頼したのがコチラ)。
左側は「ベーシストが左手だけ」とか、右側は「サックスに左手だけ添えられているし、楽器もちょっと変」とか、突っ込みどころはあるんですけど(笑)、「この部分をやり直してください」という新たな指示(プロンプト)で改善される可能性もあるし、「その部分を使用しない」という手もありますね。
また、こんな配色のイラストは逆に人間が思い付かない気もするので、これはこれで面白いチラシができるという考え方もあるかもしれません。

実写をイラストにする事もできるので、あなたの演奏写真やプロフィール写真を加工してもらうのもアリかもですね。

もちろん、このように「写真のまま」でもOK。
デスクトップから写真(画像)データを「Canva」の操作画面にドラッグするだけなので、ホントに簡単です!

作成したデータは簡単にJPGやPNGなどの画像データ、PDFなどの書類データにできます。
最近は紙に印刷しないでSNSなどWeb媒体のみで宣伝する事も多いので、ホントに使い勝手が良いですね!

さらに最近では、そのまま印刷までできるサービスも始まったみたいですよ。
ちなみに僕は今のところ、「プリントパック」のような外部の業者を使用しています。
こういった業者も以前は「Illustrator」のファイルでの入稿でないとNGだった気がしますが、最近はJPG・PNG・PDFでもOKになっているようですね。
AI・デジタルの進歩とどう向き合う!?
こんな感じで、一昔前までは高価な「Illustrator」や「Photoshop」を購入して、プロのデザイナーさんか、それなりにデザインを学んだ方にしかできなかったチラシ作成が誰でも簡単にできるようになりました。
音楽家さんから見れば「神ソフト」「神アプリ」ですけど、デザイナーさんから見れば「自分たちから仕事を奪う恐ろしいツール」と言えるかもしれませんね。
「プリントパック」のようなネット印刷の業者さんの台頭も「町の小さな印刷屋さん泣かせ」でしょう。
これに対しての僕の考えは、
「これからの“プロ”の個人事業主/フリーランスは、どの分野でもAIやデジタルにできないスキルで勝負するしかない」
これに尽きると思います。
お金を支払い、“お仕事”としてプロに何かを依頼する以上、受け取る価値は「費用対効果が高い状態」が必要になりますよね。
実際これまでに僕がチラシデザインをお願いした際には、
・(仕事が立て込んでいる/家庭の事情を理由に)納品までに時間がかかる・締切を守らない
・(ヒアリングスキルが低くて)イメージをきちんと伝えたのに完成度が低い
・修正をお願いした箇所が直っていなくてまた同じ指摘をするハメになる(その分時間がかかる)
・プロなら作業中に気付いてほしい文字の間違いなどに気付いてくれない
・こんな状態なのにデザイン料が高い
みたいな事がたびたびありました。
「費用対効果が低い状態」だと、「自分でやったほうが早いし安い」となってしまうわけですよね。
このようなデザイナーさんは残念ながら「淘汰される側」になってしまうのではないでしょうか。
(特に音楽家さんの場合、いわゆる理数系や事務職の方と比べると芸術センスがあるので、ソフトさえ扱えれば自分でやったほうが良いものができる可能性がある気がします)
うちの会社規模だと現時点では必要ないですが、例えば、1000人超えのキャパのホールコンサートなどを主催し、それなりに収益が見込める場合、「優秀なデザイナーさんであれば」今後もお願いすると思います。
また、現時点で新しい事業を始める予定はないですが、ここ数年では、「株式会社マウントフジミュージック」や、自社店舗である「音ラク空間」、この『音TOWN』のロゴなどはプロのデザイナーさんにお願いしていますね。
料金は当然、自分でAIやデジタルツールを使用して作成するより高くなるので、「それ相応の価値がある」と判断した場合には今後も依頼する事になるでしょう。
音楽家さんも他人事ではない!?
ここまでデザイナーさんを例に僕の考えを述べさせていただきましたが、音楽家さんも他人事ではないですよね。
『井出慎二:「サックス奏者 兼 宅建士/賃貸管理士」という生き方♪』
参考「コロナの次に備えるべき脅威とは!?」
上記の記事で井出慎二さんが、
>音楽業界でも、すでに人間が作ったのか、AIなのかが見分けが付かないような曲が現場で使われているし、最後の砦と言われている管楽器でさえ、演奏ができるロボットも出始めています
と仰られていますが、まさにその通りなんですよね。
「ジャズはまだまだ大丈夫なんじゃないか?」なんて思っていたら大間違いで、この宇多田ヒカルさんのデビュー曲「Automatic」のカバーはなんとAIだそうです…(サムネイル画像も生成AIでしょうね…)
「クラシックのコンサート」や「ジャズライブ」のような生演奏は、そもそも人間が演奏している事に価値があると思うので(ロボットが演奏していても感動しないので)、無くなりはしないと思いますが(高齢化や人口減少によってニーズが減る可能性はあります)、低予算の劇伴やCM音楽などはAIに置き換わっていく可能性が高く、そういった商業音楽に関わっている作曲家さんやスタジオミュージシャンのお仕事はかなり減っていく可能性が高いのではないでしょうか。
この点については結構深刻で大きな問題・課題ですので、また次回以降に掘り下げてみたいと思います。
音TOWNプロデューサー/株式会社マウントフジミュージック代表取締役
3級ファイナンシャル・プランニング技能士/トロンボーン奏者
『藤井裕樹』による『音楽家(ミュージシャン)のための「お金」「キャリア」相談受付中♪』
→詳細はコチラ
藤井裕樹/音TOWNプロデューサー
【株式会社マウントフジミュージック代表取締役社長・『音ラク空間』オーナー・ストレッチ整体「リ・カラダ」トレーナー・トロンボーン奏者】 1979年12月9日大阪生まれ。19歳からジャズ・ポップス系のトロンボーン奏者としてプロ活動を開始し、東京ディズニーリゾートのパフォーマーや矢沢永吉氏をはじめとする有名アーティストとも多数共演。2004年〜2005年、ネバダ州立大学ラスベガス校に留学。帰国後、ヤマハ音楽教室の講師も務める(2008年〜2015年)。現在は「ココロとカラダの健康」をコンセプトに音楽事業・リラクゼーション事業のプロデュースを行っている。『取得資格:3級ファイナンシャル・プランニング技能士/音楽療法カウンセラー/メンタル心理インストラクター®/安眠インストラクター/体幹コーディネーター®/ゆがみ矯正インストラクター/筋トレインストラクター』







