半田成士:ソナーレ創業者と共に歩んだ半生/音TOWNで未来を創造する♪

「音TOWN」の運営母体は、音大生や楽器愛好家に楽器可の賃貸物件を提供している株式会社ソナーレです。

「ソナーレってどんな会社?」と思われている方もいらっしゃると思いますので、今回は、設立時からの社員である取締役社長半田成士さんに、ソナーレ創業のエピソードや、「音TOWN」開設の経緯などをお伺いしました。

「音TOWN」(おんたうん)は、『音楽“と”生きる街』をコンセプトに、(プロアマ問わず)音楽家がより生きやすくなるために、主に音楽以外の有益な情報をお届けしています。

この特集は、音楽業界を陰で支える企業の経営者さんや、各分野のエキスパートをご紹介するコーナー。

経営理念ノウハウ専門知識から、何かしらの“学び”“ご縁”が生まれれば幸いです!

この記事を読むと役に立つ人は!?

・フリーランスの音楽家さんで、音楽関係の経営者さんの考え方やノウハウを学びたい方
・音楽関係の会社で働きながら、音楽家としても活動をしたい方
・株式会社ソナーレがどんな会社なのか興味のある方

読んだらどんな良い事が!?

フリーランス、個人事業主としての「経営面」の学びになる
・音楽家+一般企業で働く複業(副業)のメリットがわかる
・株式会社ソナーレの企業理念や「音TOWN」への想いを知る事が出来る


株式会社ソナーレの創業秘話を絵本でご紹介しています♪
ソナーレが協賛していたNSP登録アーティストによる演奏付き)

創業者の卓越した“未来を見据える力”

<ソナーレの書き初め大会の様子/中央最前列が創業者の丸山大策会長/2列目中央が半田社長>

藤井:本日はどうぞよろしくお願いいたします。

半田さんは、この「音TOWN」の運営母体である株式会社ソナーレ設立時からの社員として、創業者の丸山大策(だいさく)会長(故人)と二人三脚で経営に携わってこられたと思うのですが、創業秘話と言いますか、ソナーレと共にどんな半生を送ってこられたのか、エピソードをお聞かせいただけますか。

半田:こちらこそよろしくお願いいたします。

丸山大策(以下 会長)は、元々、東京・巣鴨の荒井楽器店(現エークラスミュージック株式会社)で、グランドピアノを売る営業の仕事をしていました。

私はその部下として、会長の下で働いていたんです。

荒井楽器店ヤマハの特約店として音楽教室を併設していましたので、主に新規の生徒さんにピアノを販売していました。

まずは電子ピアノ、上達してきたらアップライトピアノといった具合です。

最終的にはやはりグランドピアノを売りたいのですが、ハードルが高いんですよね。

藤井:音大に進んでプロを目指すとか、専門性が高くないと、なかなかグランドピアノは買えない(買わない)ですよね。

予算的にもですし、特に東京(首都圏)の場合、練習場所・置き場所の問題もありそうです。

半田:おっしゃる通りですね。

今では考えられないのですが、当時は子どもがいる世帯の住所の一覧を区役所で見せてもらえたんですよ。

これが良い「訪問営業のツール」だったんです。

ところが、個人情報保護法の観点からもだんだん開示がなくなっていき、営業が難しくなっていったんですよね。

未来を見据えた会長「何か違う方法で販路の開拓をしなければならない」と考えました。

藤井:「先見の明」があった方なんですね。

半田:その頃、神奈川・厚木の楽器店で「昭和音大に入学する学生に大学周辺のアパートを紹介し、グランドピアノを売っているところがあるらしい」と耳にしたそうです。

会長は、

「首都圏に音大は他にもたくさんある。その受験生全体をターゲットにすれば、もっとグランドピアノが売れるんじゃないか」

と考えたんですね。

藤井:音大には毎年一定数入学する生徒さんがいますし、専門性の高い人がほとんどなので、特に地方出身者は必ずと言っていいほど、ピアノを買う事になりますよね。

半田:この厚木の楽器店は、昭和音大の近くに店を構えていて、入学が決まった学生にピアノを売る手法だったようですけど、会長は、

「首都圏全体の音大をターゲットにするのであれば、受験や入学よりももっと早いタイミングで営業を始める必要がある」

と考え、全国の音高や音楽コースのある高校への訪問営業を始めました

顧客に寄り添う営業の極意


藤井:ビジネス
って、まずは「(早く)認知される事」が重要ですからね。

半田:認知のための全国行脚・営業は、初めはお金にならないわけですが、会社に属している営業職ですから、当然毎月のノルマがあり、売り上げ・利益を出さないといけないんですね。

会長の凄いところは、月の早々にそのノルマを達成し、後半の空いた時間で全国の高校を訪問して回っていたという事です。

藤井:ノルマを早々にクリア出来てしまうのも凄いですけど、普通それだけ売っていたら、現状に満足して「未来を見据えて新たな販路を拡大しよう」とはならないですよね。

半田:私もそう思います。

早朝6時くらいから校門の前に立ち、用務員さんと仲良くなり、その後音楽の先生を紹介してもらうといった事を地道に繰り返したそうですよ。

結果、だんだんと地方の音高生のニーズが見えてきました

当時、首都圏の音大に入学が決まると、実家のピアノを移動させるのが一般的だったんですが、それだとピアノを買っていただけないですよね。

そこで会長が考えたのが、

「大学生の夏休みって2,3ヶ月ありますよね。実家にもピアノがないと練習が出来ないので、お子さんが帰って来なくて寂しいですよ」

という、親御さん向けの口説き文句です。

藤井:かわいい娘や息子を地方から送り出している親御さんの心理をよく理解されていますね。

半田:「帰省している休みの時は実家のピアノで練習してもらって、大学生活用に、もう1台買いましょう」という営業ですね。

ですが、音大とは言え、グランドピアノのような高価なものをもう1台買えるような裕福な家庭ばかりではなかったので、大手信販会社と交渉し、今で言う「リース」の仕組みを初めて楽器販売に導入しました。

藤井:その頃っておそらく、まだ自動車販売でもリースは珍しかった時代ですよね。

音大在学中に分割で支払い、卒業時に完済して買い取り。

必要ならそのまま所持すれば良いし、地方に帰る人は中古で売りに出したり出来るので、実家と2台になっても無駄がないですね。

半田:顧客のニーズをつかみ、不安・気がかりがないように営業を行った結果、全国の販売店と比べても数多くのグランドピアノを売り、トップセールスマンになりました。

会長オリジナルの“ビフォーサービス”とは!?

<ソナーレの研修旅行の様子/右端が丸山大策会長/左端が半田社長>

藤井:保険のセールスにしても、訪問販売にしても、実際は簡単ではないですよね。

僕も会社やお店をやっているので、メール、電話、直接の来店など、無数の営業が来るんですが、99%信用出来ないので、門前払いが普通です。

丸山会長はどのようにして音高生・音大生の親御さんと信頼関係を構築していったんでしょうか。

半田:おっしゃる通りで、「実家のピアノと別にもう1台購入しましょう」の前にはストーリーがあります。

「ピアノを買ってください」というワードは、実際には一番最後で、営業での会話のほとんどは「受験のための悩み相談」だったんですよ。

お子さんが実家を離れて首都圏で学生生活を送るにあたっての不安を解消したり、こちらでの物件探しに車を出して同行をしたり。

そうして親御さんに信頼していただき、

「ここまでやってもらったんだから、うちの子が合格したら丸山さんのところ(荒井楽器)からピアノを買うわ!」

と、親御さんのほうから申し出るような流れを作るんですね。

「ビフォーサービス」というのは会長による造語なんですけど、「アフターサービス」ではダメだとよく仰っていました。

もちろん楽器を販売した後の「アフターサービス」は大切で当たり前ですが、「買ってもらう前に顧客の事を本気で想って奉仕する」という精神ですね。

この精神はそのまま今のソナーレにも継承されていると感じます。

藤井:なるほど! 後で改めてお伺いしますが、この精神が「ソナーレアシストクラブ(SAC)」を立ち上げたり、NPO法人ネクストステージ・プランニング(NSP)に協賛をするといった事にもつながっていくんですね。

半田:地方の方は特に、東京(首都圏)の音大との接点が少ないですよね。

ですので、たとえば「藝大を受けるならこの先生のレッスンを受けたほうが良い」と言って先生を紹介し、そのレッスンに付き添ったり、試験対策・度胸試しのコンサート・コンテストを開催するといった事までやっていたんです。

これらを続けた結果、地方でだんだんと評判になり、全国の主要な音高の先生からも信頼され、紹介で毎年ピアノが売れ続けるといった流れを創り出しました。

楽器店から不動産会社へ

藤井:正に「営業の鑑(かがみ)」ですね!

それで、その後はどういったきっかけで音楽家向けの賃貸物件の不動産会社に移行していったんでしょうか。

半田:先ほどもお伝えしたように、会長は、「ビフォーサービス」として、地方出身の音大生のために、物件探しのお手伝いもされていたんです。

最初は地場の不動産屋に仲介してもらう形だったのですが、やはりこれも「先見の明」というか、「ニーズ・需要があったから」でしょうね。

「音大にこれだけ学生が集まる、ピアノがこれだけ売れるという事は、彼らが生活をし、練習も出来る住居がもっと必要になる」

と考えたんです。

それで、長年勤めた荒井楽器店を辞め、ソナーレを創業しました。

藤井:これまで楽器店の営業一筋でやってきた方が、きっぱり辞めて不動産会社を起こすって、なかなか出来る事ではないですよね。

しかも、営業が向いていないからではなく、トップセールスマンだったのに。

半田:我々の発想だと、とりあえずピアノ販売の事業もやりつつ、不動産事業もやるといった安全牌を考えてしまいますが、会長は、「中途半端になるので、今後はピアノ販売はやらない」と割り切りました。

「餅は餅屋」なので、自分が辞めたらピアノ販売は楽器店に任せる。でないと「敵を作ってしまう」とも考えたようです。

敵に回さず、協力関係を作る事で、自分たちの不動産事業もうまくいくし、楽器店側もこれまで通りうまくいくというウィンウィンを構築したわけですね。

積み重ねてきた地方の高校との信頼関係もあり、「顧客はいる」「市場・勝算はある」という自信もあったのではないでしょうか。

ここまで筋を通し、なおかつ結果を出される方だったので、1999年に会長が荒井楽器を辞めて、有限会社ソナーレ・音大学生倶楽部(後の株式会社ソナーレ)を設立した際に、私も「会長についていこう」と決意し、現在に至っています。

不動産事業の枠を超えた顧客サービス

<ネクストステージ・プランニングでの演奏派遣の様子/理事ご子息結婚披露宴@ホテルオークラ>

藤井:なるほど。そういった経緯があったのですね。

半田さんもご存知だと思いますけど、僕は2013年4月から2017年10月までソナーレさんの物件に住んでいました。


※当時藤井が住んでいたソナーレさんのお部屋

先ほど少しお話しさせていただいた「ソナーレアシストクラブ(SAC)」という部門があり、入居者さん向けに演奏の仕事を紹介していたのはユニークというか、良心的な試みだと感じたのを覚えています。

半田:楽器店時代は、「受験生(高校生)がビフォーサービスの対象」だったんですけど、不動産会社となった現在は、「入居者さん(音大生)がビフォーサービスの対象」になったんですね。

つまり、

「音楽家の卵である入居者さんたちが、将来プロになって活躍するためにはどんなお手伝いが出来るか」

を考えたわけです。

スポーツや芸能界同様に、クラシックの世界も狭き門ですし、音大で営業を学ぶわけではありませんから、チャンスが少ない音大生もいらっしゃるじゃないですか。

そういった入居者さんに喜んでもらうため、不動産会社同士のつながりでパーティーなどの演奏の機会を作り、奏者の提供を行いました。

藤井:依頼してくださる会社さんからは演奏料は取らずに、奏者さんへの報酬はソナーレでもっていたそうですね。

半田:最初の頃は年間に2,000万円以上、「広告宣伝費・人件費」として計上し、奏者への報酬は一律5,000円という設定にしていました。

我々は一般の音楽事務所のように、一流のプロを派遣しているのではなく、「音楽家の卵のために演奏経験の場を提供していただいている」という立場でしたからね。

藤井:とは言え、音大生の入居者さんのためにそこまでやるって、相当な奉仕の精神がないと出来ないと感じます。

半田:そうかもしれないですね。

最初は「認知」のために無料提供していましたが、少しずつ有料での提供も可能になってきました。

ですが、有料化が進むにつれて、きちんとした金額を支払ってくださる企業さんに対して、奏者の演奏レベルが追い付かないケースや、逆に、スキルの高い奏者に対して5,000円の報酬では割に合わないケース、企業さん側から「ソナーレのつながりで安く出来るんでしょ?」と値切られるケースなど、さまざまな問題が発生し始めたんです。

ですので、不動産会社の一部門で運営していく限界を感じ、SACは閉鎖。

非営利ではありますが、音楽事務所のような組織を作ろうという事で、NPO法人ネクストステージ・プランニング(NSP)の設立のサポートをして、設立後は「協賛企業」という形を取らせていただく事になりました。

会長には「自社の入居者だけでなく、音楽業界全体に貢献したい」という想いがあったんですね。

「業界が潤い、音楽を続けてくれる人がたくさんいれば、結果として物件にも住み続けてくれる(ソナーレの物件を必要としてくれる)」

と考えました。

音TOWNで音楽業界/社会に貢献・恩返しを!

<ネクストステージ・プランニングでの演奏派遣の様子@那須赤十字病院>

藤井:NSPを設立してすぐに(2014年に)、会長は亡くなられたんですよね。

僕がNSPの音楽ディレクターに就任したのはその後(2017年)でしたから、残念と言いますか、一度お会いしてみたかったですね。

半田:ぜひ会っていただきたかったですね。

藤井さんにはその後、今年3月のNSPの活動終了まで音楽ディレクターとして支えていただき、とても感謝しています。

藤井:株式会社ソナーレ2代目の朋子社長(現在は退任/ソナーレエデュケーションズ株式会社の代表取締役)をはじめ、NPOの理事を務めてくださった方々、演奏依頼をいただいた企業案件での経営者の方々から多くを学ばせていただき、その事が「僕自身も一音楽家を卒業し、経営者として第2のステージにステップアップしよう!」というモチベーションになったので、こちらこそ感謝しています。

さて、今後は、この「音TOWN」が、ソナーレさんの新たな「ビフォーサービス」の一部になっていくかと思うのですが、どのような未来を見据えていますか。

半田:先ほどもお伝えしたように、楽器店時代は「受験生(高校生)」、現在は「入居者さん(音大生)」がビフォーサービスの対象ですが、会長の想いにもあったように、未来のビフォーサービスは、「プロアマ問わず、クラシックやジャズに関わる全ての方がその対象」ではないかと考えているんですよ。

クラシックやジャズといった生演奏の業界は、AIやデジタル技術の台頭などによって、今後益々マーケットが小さくなっていく可能性が高いですよね。

日本は「少子高齢化」や「景気の低迷」の問題も深刻です。

子どもの数が減ったり、景気の低迷で家計が苦しい家庭が増えれば、当然音大へ進学する学生が減ってしまいますよね。

そうなると、弊社の物件には空室が出来てしまい、マンションのオーナーさんも困ってしまいます。

音楽業界全体のマーケットが縮小し、音楽家の数が減少。子どもが夢をもてなくなり、音楽家になる事を諦めるといった負の循環から、何としても抜け出す必要があるのではないでしょうか。

藤井:コロナ禍は一つのターニングポイントになったと思うんですけど、これから先、音楽家さんたちが生き残るためには、これまで以上に「個人“事業主”」としての覚悟や、ビジネス(お金)の知識は必要になってきますよね。

長年、多くの音大生を見てきたソナーレさんは、僕以上にそれを実感されていると思います。

半田:そうですね。成功してずっと弊社の物件に住み続けてくださる方や、キャリアアップして巣立っていかれる方と、夢破れて音楽の道を諦め、地方、実家に戻る方の差はそこだと感じます。

もちろん、アーティストとして音楽のスキルだけで大成功を収める方もいらっしゃいますが、やはり、ほんの一握りですよね。

藤井:地方に戻って音楽の先生になるとか、音楽家として地元を盛り上げたいというような、能動的な選択なら良いんですけどね。

半田:もう一つ感じるのは、音楽一本で食べていく事に固執している方が多い事。

時代はすでにこれだけ「多様化」しているにも関わらず、古い価値観や慣習、伝統に縛られ過ぎて、柔軟な生き方が出来ていない、(音楽の)才能はあるのに、もったいない方も多い印象ですね。

藤井:もちろん、クラシックは文字通り“クラシック”であって、音楽そのものは伝統を守れば良いと思うんですけど、「ミュージックビジネス」「エンターテインメント」などの観点からは、もう少し時代に合った柔軟性が必要ですよね。

半田:「働き方も多様化」しているわけで、「音楽家専業」が絶対的な正義ではないと思うんです。

「副業」「複業」「趣味」でも、十分好きな音楽を続けていけますよね。

藤井:「音TOWN」で取材させていただいたマレーシア出身のダルファンディさんは、現在ソナーレさんの正社員で、バランス的にはチェロが副業と言えるかもしれませんが、とても充実した生活をされていますよね。


ダルファンディ・チャ・キット・オン:「ソナーレ・チェロと生きる」日本で見つけた理想の働き方♪

また、同じく取材をさせていただいた井出慎二さんの場合は、ジャズサックス奏者と、ソナーレさんでの不動産事業(業務委託契約)「二足のわらじ」で、その時に応じてバランスを変え、柔軟に働いている印象です。


井出慎二:「サックス奏者 兼 宅建士/賃貸管理士」という生き方

半田:弊社は音大生、大学を卒業した後の音楽家が社会を学ぶ場、収入を得る場として、さまざまな働き方をご用意しています。

演奏以外の仕事を経験する事で、結果プロの音楽家(個人事業主)としてのスキルも上がりますし、平日は正社員として安定して働き、週末は音楽の仕事を楽しもうといった生き方も選択出来るようになると思いますので、ご興味のある方はぜひ弊社の「採用サイト」をご覧になってみてください。


ソナーレグループ採用サイト
https://www.sonare-jinji.net/

藤井:最近では音大生だけでなく、(一般の大学卒で)趣味で音楽をやる方の入居も増えてきているようですね。

半田:そうなんです。お医者様が趣味の楽器演奏のためのセカンドハウスとして借りてくださったり、リタイアされた方が、やはり趣味のために借りてくださったり、新たな需要が生まれ始めています。

藤井:地方と違い、特に首都圏の住宅密集地では、なかなか楽器の演奏・練習は難しいですからね。

コロナ禍のステイホーム以降、騒音に対してナーバスになっている方が増えた印象もあります。

そんななか、プロを目指す学生や若者だけでなく、音楽以外を職業にされている方や、これからの「高齢化社会」で、シニアの方が健康で生き生きと生活するために、音楽を楽しむ環境・コミュニティがあるというのは社会貢献にもなりますよね。

半田:正にこれが弊社の考える「未来を見据えた“ビフォーサービス”」ではないかと。

私は現在70歳で、サックスが趣味なんですが、これからの人生100年時代、まだまだ音楽を楽しんで生きていきたいと思っています。

これから先、AIが発展していく世の中では、むしろクラシックやジャズの生演奏、アナログの温かさは、今以上に価値のあるものになっていくのではないでしょうか。

それに従事している音楽家という職業はとても尊いですし、私のように趣味で音楽を楽しむ人が増えれば聴衆も増えるし、弊社や藤井さんの会社のように、間接的に音楽に関わる会社があるからこそ、音楽で社会が回っていきますよね。

「音“と”生きる街、音TOWN」が、これからも音楽業界、社会に好循環を生み出していく一助になれば幸いです。


<ソナーレ関係者の結婚披露宴にて@小田原ヒルトンホテル/左端が半田社長(アルトサックス)・副社長の丸山和明氏はピアノ、益子佳久氏はトランペットで参加/藤井が音楽プロデュース・トロンボーンで演奏サポートをさせていただきました>



株式会社ソナーレ
https://www.sonare.co.jp/

音大生のための“働き方”のエチュード/著:藤井裕樹
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藤井裕樹

藤井裕樹/音TOWNプロデューサー

【株式会社マウントフジミュージック代表取締役社長・『音ラク空間』オーナー・ストレッチ整体「リ・カラダ」トレーナー・トロンボーン奏者】 1979年12月9日大阪生まれ。19歳からジャズ・ポップス系のトロンボーン奏者としてプロ活動を開始し、東京ディズニーリゾートのパフォーマーや矢沢永吉氏をはじめとする有名アーティストとも多数共演。ヤマハ音楽教室の講師も務める(2008年〜2015年)。現在は「ココロとカラダの健康」をコンセプトに音楽事業・リラクゼーション事業のプロデュースを行っている。『取得資格:3級ファイナンシャル・プランニング技能士/メンタル心理インストラクター®/体幹コーディネーター®』