音楽家も大切にしたい「身口意」とは?心・言葉・行動を一致させる生き方♪/Vol.15
<今回のサムネイルは、若き日の弘法大師・空海が修行したと伝えられる大阪・四天王寺を訪れた時の写真>
「イメージ通りに思うように演奏できない…」
「本当は納得していないけど、仕事だから(上司や先輩の指示だから)仕方ない…」
プロアマ問わず、音楽家さんの多くは、演奏や生活の中でこのように感じた経験があるかもしれません。
最近、とあるセミナーで、仏教に由来する「身口意(しんくい)」という言葉を学んだんですけど、皆さんはご存知でしょうか。
「頭で考えている事」
「口に出している事」
「実際にやっている事」
この「心」「言葉」「行動」の3つが一致していないと、仕事や人間関係にも影響する可能性があり、さらに言えば、「音楽(演奏)にも関係するのでは?」と感じました。
そんなわけで、今回はこの「身口意」についてシェアしてみたいと思います♪
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「身口意」とは!?

「身口意(しんくい)」とは、
身(しん)=身体・行動/実際にやっている事
口(く)=言葉/口に出している事
意(い)=心・意識/頭で考え、思っている事
という3つの要素を指します。
仏教では、これらを「三業(さんごう)」と呼ぶんだとか。
「身口意」を特に重視した人物の一人が、弘法大師・空海だそうですね。
空海が日本で広めた真言密教には、「三密(さんみつ)」という重要な教えがあります。
(コロナ禍のアレじゃないですよ!笑)
「三密」とは、身体・言葉・心という3つの働きを通じて、仏と一体になる事を目指す考え方で、手に印を結ぶ「身密」、真言を唱える「口密」、心に仏を思い描く「意密」という修行をするんだそうです。
この「身口意」、現代では「思っている事」「言っている事」「やっている事」を一致させるという生き方にも応用されているため、「修行」のように大げさに考えなくても日常生活に取り入れやすいですし、演奏やスポーツなどにも生かせる考え方ではないでしょうか。
私生活に例えると、
「健康になりたい!」と思い、「運動しよう!」と口では言いながら、「実際には毎日ポテチを食べてゴロゴロ」という行動をしている(笑)。
これでは、身口意が一致していませんよね。
もちろん、3つを一致させたからといって何でも願いが叶うわけではありませんが、自分の考えと言葉、行動に矛盾が少ないほうが、目標に向かって進みやすい気がします。

音楽家にとっての「身口意」!?

「楽器の演奏」という行為においても、この3つの一致は重要ではないでしょうか。
まず、頭の中で「こんな音を出したい」「こんなフレーズを吹きたい」というイメージを持ちます。
そして、呼吸や筋肉、指などをコントロールして、実際に音を出します。
いくら頭では素晴らしい音楽をイメージしていても、身体が思うように動かなければ、その音は表現できませんよね。
逆に、身体は動いていても、頭の中に明確な音楽のイメージがなければ、単に音符を並べるだけの演奏になってしまいます。
ここまでだと「口(く)」の部分は関係ないようにも感じますが、仕事であっても趣味であっても、「アンサンブル」では仲間とのコミュニケーションが欠かせません。
その際には必ず「言葉」を使います。
レッスンのお仕事をされている方にとっても「的確な言葉選び」はスキルの一つですよね。
自分の音楽的な意図を明確に持ち、それを仲間や生徒さんと共有し、実際の演奏で表現する。
これは、音楽家さんにとっての「身口意」の一致に通じるのではないでしょうか。
プロアマを問わず、良い演奏をするためのヒントになりそうです♪
フリーランス音楽家の「本音と建前」

音楽ビジネスにおいても「身口意」の考え方は大切だと感じました。
例えば、演奏の仕事を依頼された時。
「報酬が安すぎる」
「主催者やクライアントの要求に納得できない」
そんな不満を抱えながらも、仕事を失いたくない、次の依頼が来なくなるかもしれないと考え、何も言わずに引き受けてしまう事はありませんか?
心の中では「納得できない」と思っているのに、口では「大丈夫です!」と言い、実際には無理をして働いている。
これは正に、身口意が一致していない状態ですよね。
もちろん、社会人として多少の我慢や妥協は必要ですし、何でも思った事をそのまま口に出せば良いという話ではありません。
ただ、こうした状態が長く続くと、ストレスが蓄積し、心身の不調につながる可能性もありますよね。
『フリーランスの音楽家さんも意識したい「QOL」とは!?/Vol.2』
『フリーランス法とは?音楽家さんが身を守る方法を伝授します♪/Vol.19フリーランス法とは?音楽家さんが身を守る方法を伝授します♪/Vol.19』
特にフリーランスの場合、雇用されている会社員とは違い、自分の労働条件を自分で交渉しなければならない場面も多いでしょう。
だからこそ、自分が何を大切にしているのか、どこまでなら納得できるのかを明確にし、必要な時にはきちんと言葉にする事が重要だと思います。
相手を批判したり、感情的に不満をぶつけたりする必要はありません。
「この条件では難しいので、こうしていただけませんか?」
「もっとこのようにしたほうが聴いている方に喜んでいただけるのではないでしょうか?」
そんな建設的なコミュニケーションも、自分の身口意を整える一つの方法かもしれません。
また、どうしても納得できない仕事であれば、引き受けないという選択肢があっても良いと思います。
以前、この連載で「諦める」という言葉の語源について紹介しました。
「諦める」とは、単に夢や希望を捨てる事ではなく、「明らかに見る」という意味にも通じる言葉です。
自分の置かれている状況を明らかに見て、無理を続けるのではなく、別の選択肢を考える。
大切なのは、無理にポジティブになる事でも、何でも我慢して周囲に合わせる事でもなく、自分の本音と向き合い、言葉と行動を少しずつ近づけていく事なのかもしれません。
音楽でも人生でも、自分の思いを表現できるというのは素晴らしい事ですからね!
皆さんの「身口意」は一致していますか?
以前紹介した「諦める」「ありがとう」の語源に続き、今回も仏教に由来する言葉から、音楽家さんの生き方について考えてみました。
日本語や古くから伝わる教えには現代の僕たちにも役立つヒントがたくさんあるので、また何か発見したらシェアしたいと思います♪
本日の地球の写真♪
今回は、空海・弘法大師にゆかりのある大阪・四天王寺と、以前住んでいた家の近所の真間山・弘法寺。

<聖徳太子が建立した事でも有名♪>

<立派な仁王像も!>
<弘法大師も修行に訪れたそうです♪>


<こちらは弘法寺♪>
<桜の時期はとても綺麗ですよ♪>
音TOWNプロデューサー/株式会社マウントフジミュージック代表取締役
3級ファイナンシャル・プランニング技能士/トロンボーン奏者
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藤井裕樹/音TOWNプロデューサー
【株式会社マウントフジミュージック代表取締役社長・『音ラク空間』オーナー・ストレッチ整体「リ・カラダ」トレーナー・トロンボーン奏者】 1979年12月9日大阪生まれ。19歳からジャズ・ポップス系のトロンボーン奏者としてプロ活動を開始し、東京ディズニーリゾートのパフォーマーや矢沢永吉氏をはじめとする有名アーティストとも多数共演。2004年〜2005年、ネバダ州立大学ラスベガス校に留学。帰国後、ヤマハ音楽教室の講師も務める(2008年〜2015年)。現在は「ココロとカラダの健康」をコンセプトに音楽事業・リラクゼーション事業のプロデュースを行っている。『取得資格:3級ファイナンシャル・プランニング技能士/音楽療法カウンセラー/メンタル心理インストラクター®/安眠インストラクター/体幹コーディネーター®/ゆがみ矯正インストラクター/筋トレインストラクター』








