諸藤一平:「オンライン音楽教室経営者 x ドラマー/作曲家」としての生き方♪【後編】

未だ「コロナ禍」真っ最中だった2022年、ドラマー/作曲家の諸藤一平さんは一念発起し、会社を設立。

オンライン音楽教室「オルコネ」の運営を始めました。

昨年から始まった「和歌山南陵高等学校」との提携では「オルコネ」レッスンで単位が取得出来るそうで、おそらく現時点では唯一無二のシステムではないかと思います。

高校からのオファーが舞い込んだのにも「偶然ではない努力の積み重ね」がありました。

経営ノウハウも何もない「ゼロ」の状態からスタートし、100名ほどの講師を抱える教室に成長させた諸藤さんの人生はどのようなものだったのでしょうか。

【前編】【後編】に分けてお届けします♪)

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『業界初!和歌山南陵高等学校との提携♪』

藤井「オルコネ」さんの大きな特色というか、ユニークなところは、「和歌山南陵高等学校」さんと提携していて、全日制/通信制の音楽の授業として「オルコネ」さんのレッスンを受けて、単位まで取れてしまうんですよね!?

諸藤:そうなんですよ!

藤井:これはどちらからのオファーだったんでしょうか。

諸藤「和歌山南陵高等学校」さんのほうからですね。

先ほどもお話ししたブログなんですけど、

「僕が長年現場を共にしてきた現役ミュージシャンたちが中心のスクールで、講師の質が違う!」

というような記事を書き続けた結果、「和歌山南陵高等学校」さんの目に止まったんです。

藤井「地味だけど、ブログを書き続けていたら数年後に効果が出るかもしれない」という、予約システムの会社の方のアドバイスが実を結んだ形ですね!

ちなみにうちは今のところ「対面レッスン」ですが、やはり講師の質にはこだわっていて、原則、僕がフリーランス・ミュージシャン時代に現場を共にした方々しか業務委託していません

正直なところ、「とにかく会社側の利益至上主義で、GoogleやYahooの検索で上位にくるためのリスティング広告にばかりお金をかけ、講師はとにかく“数重視”で採用し、(経費削減で)自前の教室すらない/レッスン料も相場程度で安くもなく、その割に講師側の取り分は低い」

というような教室がいくつかありますからね。

こういう会社には生徒さんも、仕事が欲しい音楽家さんも引っかかってほしくないんですよ。

諸藤:本当にそうですよね。

僕が過去に講師を務めたとある教室でも、隣から聴こえてくるボーカルレッスンの講師の声が「素人のカラオケか!?」と思うようなところもありました(笑)。

藤井:経営者になってみると、違った形で業界のいろいろな面が見えてきますよね。

諸藤:話を戻すと、「和歌山南陵高等学校」さん側も、経営上の差別化と言いますか、「他校には無い特色」を出したかったようです。

教育現場の課題としては、不登校の生徒さんも多いようで、オンラインではありますが、「音楽レッスンをマンツーマンで受けられる」といった特色で、「通いやすい学校」を作りたかったみたいですね。

2024年の秋頃にオファーをいただいて、翌年の4月に開講するまでの約半年間は、学校関係者さんとひたすらミーティングを重ねました。

授業としての認可を取る(単位化する)といった「学校ならでは」の手続きは全て「和歌山南陵高等学校」さんのほうでやってくださいましたが、「学校教育に関わる」のは初めての経験で新鮮でしたよ。

全日制は2025年4月から、通信制は2026年4月から単位取得が可能になります。

藤井:(主に東京の)一流ミュージシャンの音楽レッスンを和歌山にいながら高校の授業として受講でき、卒業単位に認定されるとなると、まさに「売り」になりますよね!

諸藤「和歌山南陵高等学校」さんには吹奏楽部があって、部員が音楽(楽器演奏)の授業として「オルコネ」講師のマンツーマンのレッスンを受けて単位が取得できるんですよ。

(このインタビューの)1ヶ月くらい前なんですけど、クラリネットの生徒さんが和歌山県のソロコンテストで金賞を取ったんです。

ご本人にも学校関係者さんにも、とても喜んでいただく事ができました。

オンラインレッスンって、まだまだ対面レッスンの補完的なイメージが強い面もあるんですが、こうして実績が作れた事はうちとしても自信、励みになりますよね。

動画視聴のようなレッスンは一方通行で、音を聴いてもらう事も質問する事もできないですけど、オンラインとは言え、マンツーマンで受講できるレッスンにはやはり価値があると思います。

藤井部活動でも単位が取得できるって、なかなかユニークな良いシステムですね。

諸藤「和歌山南陵高等学校」さんはスポーツも有名で、2024年にはバスケ部がインターハイ(全国大会)に出場しています。

「全日制の学校で(スポーツや)吹奏楽部への参加や、「オルコネ」でオンライン音楽レッスンを受講する事で単位取得ができる」

というのが話題になり、教育メディアをはじめ、様々なところで取り上げていただきました。

『「部活動地域移行」や「不登校問題」の解決の一助になるかも!?』

藤井:先ほどお話しいただいた「海外展開」もそうですけど、「学校関係との提携」というのも世界が広がりそうな気がしますね。

東京近郊はおそらく「供給過多」と言えるくらい、プロ、つまり指導者が溢れているように思いますが、逆に地方は足りていない場所もあるので、オンラインの特性を生かして「和歌山南陵高等学校」さんのような事ができれば、指導者不足の解消など、社会貢献にもなるかもしれません。

諸藤:最近は「部活動の地域移行」という話も出てきていますが、何か助けになれれば良いですね。

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『ときがわ子ども音楽倶楽部:「地方創生」「世代間交流」「部活動地域移行」を可能にする小さな町の大きな取り組み♪』

高校の吹奏楽部と提携した事で、「マリンバを習えますか?」「ユーフォニアムを習えますか?」というようなお問い合わせをいただくようになったので、新たな講師の需要創造につながる可能性もあります。
あと、「和歌山南陵高等学校」さんも悩んでおられましたが、全国的に不登校の子は結構多いようで、フリースクールからの需要もあるかもしれません。



以前、フリースクールを運営している会社からオファーがあり、うちのDTMの講師がお試し授業をやった事があるんです。

パソコンで音楽を作っていく基本からレッスンし、特に「ボーカロイド」を活用した楽曲制作のレッスンに興味津々でした。

藤井「心の悩み」(の緩和)と「音楽」って相性が良いんじゃないでしょうか。

一般の学校ではちょっと馴染めない子でも、フリースクールで「音楽に興味を持つ事が生きがい」になって、また学校に通えるようになったり、中には才能が開花して将来アーティストになるような子が出てきたら、これも社会貢献になりますよね。

ちなみに、最近は「対面レッスン」も可能になったんだそうで?

諸藤:そうなんですよ。

「和歌山南陵高等学校」は通信制もあって全国から受講が可能なので、単位取得のためのレッスンを「オルコネ」の講師の自宅や、生徒さんの自宅近くのスタジオなどでも受講が可能です。



もちろん、高校の卒業や単位取得が目的でなければ、誰でも対面で受講できますよ。

藤井:ぜひうちのお店のスタジオもご活用ください!

『講師に恩返しができる経営者になりたい!』

藤井:最後になりますが、この約4年間、会社の経営/オンライン音楽教室の運営という、ドラムや音楽制作とは違う分野に挑戦された振り返りや、今後の夢について聞かせていただけますか。

諸藤:やはり「コロナ禍」という、ある意味「異常」な経験は大きかったですけど、もしもコロナが無かったとしても、我々のようなアラフィフになってくると、病気のリスクは高まっていきますよね。



20〜30代、40代前半まではそんな事も考えずにドラムを叩いていましたが、周囲でも癌などの大病を患った人も増えてきたように思うし、同業者と飲みながら話す内容も、「健康」や「将来の不安」の話が増えてきたように思うんです。

藤井:実際、僕もこのインタビュー中は「帯状疱疹」を発症して、10日間くらい施術の仕事を休んで自宅療養中です。

オンラインでもできる仕事があって良かったですよ。

諸藤フリーランス/個人事業主は、基本、自分が働かないとお金が入ってこないですからね。

僕は結婚して子どももいるんですが、もしも自分が病気になって休職する事になったとしても、一定の収入が得られる仕組みを作っておく事はとても大切だと感じました。

これはまだまだ夢の話で、その領域には到底達していないんですけど、将来的には「オルコネ」の講師さんたちが、もしも病気などで休職する事になった場合、「お見舞い金」のような、何か助け合える仕組みを作れたら良いなと考えています。

やはりうちの売りは「講師の質」で、皆さんのプロフィール(経歴・実績)があって生徒さんがたくさん受講してくださっているわけですから、本当に感謝しかないんですよ。



その講師さんたちに「恩返し」できるようなシステムを作っていけるような会社/音楽教室に成長させていけるように頑張っていきたいと思います!

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諸藤 一平(Ippei Morofuji

米軍キャンプでバンド活動をしていた父親の影響を受け、10歳からドラムを始める。

高校入学を機に地元の社会人ビッグバンドに参加し、ジャズ・ミュージシャンとも交流を深め数々のライブ、セッションもこなす。

その後、音楽を追求すべく、米ボストンのバークリー音楽学院に入学。海外のアーティストと共演する。

1997年に帰国。その後、上京。
元T-SQUAREのピアニスト和泉宏隆氏のグループ「Wisdom」に参加。

ポリドール(現ユニバーサルミュージック)とプロデューサーとして契約をする。
ツアーを重ねると同時に歌もの系のプロデュース、作曲、アレンジもこなす。

2010年、加塩人嗣、平田フミト、納見義徳、渋谷和利のグループ「どんでどん」またウィリー・ナガサキ・バンド等にレギュラー・メンバーとして参加。

現在はアーティストサポートを始め、ラテンバンド「カリブの快族」などで活躍中。
また歌モノ、TV番組BGM、ゲーム音楽、アニメ音楽など楽曲制作にも力を入れている。

これまでの共演者はフレディー・ハーバード、ポール・ジャクソン、和泉宏隆、ウィリー・ナガサキなど

藤井裕樹

藤井裕樹/音TOWNプロデューサー

【株式会社マウントフジミュージック代表取締役社長・『音ラク空間』オーナー・ストレッチ整体「リ・カラダ」トレーナー・トロンボーン奏者】 1979年12月9日大阪生まれ。19歳からジャズ・ポップス系のトロンボーン奏者としてプロ活動を開始し、東京ディズニーリゾートのパフォーマーや矢沢永吉氏をはじめとする有名アーティストとも多数共演。2004年〜2005年、ネバダ州立大学ラスベガス校に留学。帰国後、ヤマハ音楽教室の講師も務める(2008年〜2015年)。現在は「ココロとカラダの健康」をコンセプトに音楽事業・リラクゼーション事業のプロデュースを行っている。『取得資格:3級ファイナンシャル・プランニング技能士/音楽療法カウンセラー/メンタル心理インストラクター®/安眠インストラクター/体幹コーディネーター®/ゆがみ矯正インストラクター/筋トレインストラクター』