出張ジャズ喫茶:昭和の古き良き「レコードの音・文化」に令和の新しさを♪
「ジャズ喫茶」と聞くと、皆さんはどんなお店を想像しますか?
少し暗めの店内、大きなスピーカー、壁一面に並んだレコード。
そしてコーヒーを片手に、静かにジャズを聴く。
そんな「昭和の文化」というイメージを持っている方も多いかもしれません。
千葉県市川市在住のジャズピアニスト、唐沢寧(からさわやすし)さんは、現在、店舗を持たず、レコードとオーディオ設備を携えてさまざまな場所へ出かける「出張ジャズ喫茶」というユニークな活動を行っています。
海外からも注目される「ジャズ喫茶」(Jazz Kissa)を後世に残す一つの方法として、地元のキッチンカーのコーヒー店、クラフトビールメーカーや商店会とコラボする取り組みを「音TOWNな場所」としてご紹介します♪
※おかげさまで『音TOWN』は9月9日で2周年を迎えます!ご愛読ありがとうございます♪
『音TOWN』(おんたうん)は、『音楽“と”生きる街』をコンセプトに、クラシック・ジャズ・ポップス・吹奏楽などと関わりながら個性豊かに生きる「人」「お店」「団体」「会社」や、音楽家に必要不可欠な「お金・健康」の情報をお届けしています♪
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この特集は、『音TOWN』が目指す「QOL」(クオリティ・オブ・ライフ)「持続性」(サステナブル)「多様性」(ダイバーシティ)を実践している音楽家さん、経営者さん、経営しているお店などをご紹介するコーナー。
これからの時代に合った柔軟な生き方のモデルが見つかるかも!?
・ジャズやレコードが好きな方
・音楽と別の仕事・事業を組み合わせたい音楽家
・地域に根ざした音楽活動に興味がある方
読んだらどんな良い事が!?
・「音楽 × 飲食 × 地域」という新しい活動のヒントが見つかる
・日本独自の「ジャズ喫茶」という文化を知る事ができる
・千葉県市川市などで立ち寄ってみたい音楽イベントが増える
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世界に音楽を届けているジャズピアニスト!唐沢寧さん♪

唐沢寧さんは、現役のジャズピアニスト/キーボーディスト/作曲家。
2008年からは自身のプロジェクト「n’sawa-saraca(ンサワサラカ)」をスタートし、2014年に1stアルバム「forest dance」、2020年に2ndアルバム「another town」をリリースしました。
後者はアメリカのジャズレーベル「Ropeadope Records」からCDだけでなく、アナログLP版(レコード)も発売され、イギリスのJazz FMをはじめ、アメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、ポーランド、南アフリカなど各国のラジオでも紹介されたそうです。
唐沢さん自身が、
「レコードをかける側であると同時に、レコードを作って世界へ送り出しているミュージシャン」
でもあるわけですね。
ジャズピアニストとしてライブを行い、自ら作品を制作し、その一方で先人たちが残したレコードやジャズ喫茶文化を次につないでいく。
この「演奏する人」と「場をつくる人」の二足のわらじも、正に“音TOWN的”「二足のWARAJIST」と言えるのではないでしょうか。
閉店したジャズバーから受け継いだ約1,000枚のレコード♪

唐沢さんは千葉県市川市在住。
JR市川駅前で50年にわたって営業を続け、2024年11月に惜しまれつつ閉店したジャズライブバー「h.s.trash(エイチ・エス・トラッシュ)」にもたびたび出演されてたミュージシャンのお一人です。
お店に思い入れがあり、後継者になる事も考えたそうですが、物件条件の変更等もあり、断念せざるを得ませんでした。
その代わりに受け継いだのが、「お店の歴史」とも言うべき約1,000枚のレコード。
「このレコードを眠らせてしまうのではなく、何か次につなげる方法はないだろうか?」
という想いから生まれたのが、場所を固定しない「出張ジャズ喫茶」というアイデアだったそうで、2025年5月から、市川市周辺のギャラリーやイベントなどへ出向く形で活動が始まりました。

「ジャズ喫茶 × コーヒー」だけではない!
ジャズ喫茶ですから、もちろんコーヒーとの相性は抜群!
これまでの開催では、固定の店舗を持たないスタイルで市川を拠点に活動するキッチンカーのコーヒー店「café boné」(カフェボネ)さんとのコラボレーションも行われています。
レコードから流れるジャズを聴きながら、淹れたてのコーヒーを楽しむ。
これだけでも十分魅力的ですが、「出張ジャズ喫茶」の面白さはそれだけではありません。
市川市真間でクラフトビールを造る「まるやブルワリー」さんとのコラボレーションも行われています。
「まるやブルワリー」は、80年以上続く地元の文具店「丸屋文具店」の店主が立ち上げたブルワリー。
「ビールを通じて地域にコミュニティを作る」
という発想から生まれ、市川・真間の街づくりにも取り組んでいます。
「ジャズ喫茶 × コーヒー」
そして、
「ジャズ喫茶 × クラフトビール」
組み合わせるものが変われば、同じレコードでもその場の楽しみ方が変わります。
さらに唐沢さんは、ゲストDJを招くなど、従来のジャズ喫茶のスタイルだけに縛られない試みも行っているんだとか。
音楽を中心にしながら、飲食、地域、アート、人との交流などを掛け合わせていく。
ミュージシャンの新しい活動モデルとして見ても、興味深い取り組みだと感じますね!
入場料ではなく「投銭」で活動を育てる!
もう一つ、「出張ジャズ喫茶」で面白いと感じたのが、活動資金のつくり方。
現在は基本的に、活動の趣旨に賛同した来場者や「この活動を応援したい」と思った方からの投銭(カンパ)を活動資金にしています。
つまり、
「ジャズを聴いたから◯円」
という通常の入場料とは少し違い、「活動そのものへの応援が、次の活動につながっていく仕組み」ですね。
実際に、集まった資金を活用してポータブルPAセットも購入する事ができ、これまで以上にさまざまな場所へ音楽を届けられるようになったそうです。
・レコードを受け継ぐ
・人が集まる
・その活動に共感した人が少しずつ応援する
・その資金で機材を購入する
・そして、また別の場所へジャズを届ける
小さな循環ではありますが、活動を継続していくうえでは非常に大切な仕組みですよね。
今後は、昔ながらのジャズ喫茶を連想させるマッチなどのノベルティグッズの制作も考えているとの事。
単にイベントを開催するだけではなく、「出張ジャズ喫茶」という活動そのものが、少しずつ一つのプロジェクトとして育っている最中なのかもしれません。
実は「JAZZ KISSA」は海外からも注目されている!?

日本では「昭和レトロ」のようにも見えるジャズ喫茶が、近年、海外から注目されているのをご存知でしょうか。
そもそもジャズ喫茶は、高価な輸入レコードやオーディオ機器を個人で所有するのが難しかった時代に、「良い音でジャズを聴く事ができる場所」として日本独自の発展を遂げました。
ところが、Spotify、Apple Music、YouTubeなどで膨大な音源をいつでも聴けるようになった現代に、
「レコード一枚を、良いオーディオでじっくり聴く」
という「体験」そのものが、逆に新鮮になっているんだとか。
海外メディアでは、日本のジャズ喫茶を意味する「Jazz Kissa」という言葉がそのまま使われているそうですね。
海外のレコードファンやオーディオ愛好家の中には、わざわざ日本を訪れ、有名なジャズ喫茶を巡る人もいらっしゃるそうです。
・日本人にとっては懐かしいもの
・若い世代には新しいもの
・そして外国人旅行者にとっては「日本で体験したい音楽文化」
同じジャズ喫茶でも、見る人によって価値が変わるのが面白いところです!
場所を持たないからこそ、いろいろな場所が「ジャズ喫茶」になる♪

「音TOWNな場所」というコーナーで紹介しておきながら、今回の「出張ジャズ喫茶」には固定された店舗がありません。
でも、考えてみるとそこが一番ユニークなのかも!
・レコードとオーディオ設備を持っていけば、どんな場所でもジャズ喫茶になり、アート、コーヒー、ビールなど、様々なものとコラボできる
・普段はまったく違う用途で使われている場所も、その日だけジャズ喫茶になる
唐沢さんは現在、この趣旨に賛同して、
「こんな場所でやってみたらどう?」
「うちのお店でもできるかも?」
といった、開催場所やコラボレーションのアイデアも募集しています。
店舗、ギャラリー、飲食店、地域のイベント、あるいはこれまでジャズとはまったく縁のなかった場所でも、面白い組み合わせが生まれるかもしれません。
気になる方は、ぜひご連絡してみてはいかがでしょうか。
「音ラク空間」でも「出張ジャズ喫茶」!?

実は僕が経営している東京都江戸川区西葛西の「音ラク空間」には、私物のレコードプレイヤー、真空管アンプ、スピーカーが置いてあるんです!
以前、某大物アーティストの全国ツアーにサポートミュージシャンとして参加させていただいた時に、ベテランミュージシャンの方から、
「藤井君の世代のミュージシャンもCDのようなデジタルの音だけじゃなく、アナログのレコードの音を聴いておいたほうが良いよ!」
とアドバイスを受けて購入したんですが、なかなか聴く機会がないんですよね…
・通常は音楽教室やリラクゼーションサロンとして使っているスペースを、その日だけレコードとジャズを楽しむ場所にできてしまう「出張ジャズ喫茶」にし、そこに、個人的にも好きなクラフトビールが加わったら面白いのでは!?
と思い立ち、現在、唐沢さんと相談しながら、実現に向けて計画中です!
普段からジャズを聴いている方はもちろん、
「ジャズ喫茶ってちょっと入りづらそう……」
「レコードをちゃんとしたオーディオで聴いた事がない」
「ジャズは詳しくないけど、コーヒーやクラフトビールは好き!」
という方にも、ぜひ遊びに来てもらいたいと思っています。
・市川で50年間鳴っていたレコードが、店が閉まったあとも場所を変えながら、また誰かの耳へ届いていく
・古いものをそのまま保存するだけではなく、今の時代に合った形に変えながら、次の世代へ手渡していく
・さらに、その活動を応援する人たちの投銭によって新しい機材が増え、次の開催場所へつながっていく
こうした小さな循環こそが、地域や日本の音楽文化を持続させていく一つの方法なのかもしれません。
『音TOWN』としても、今後の「出張ジャズ喫茶」の展開を楽しみにしています♪
お問い合わせ(唐沢)
d.jazzkissa@gmail.com
Instagram
@delivery_jazzkissa

藤井裕樹/音TOWNプロデューサー
【株式会社マウントフジミュージック代表取締役社長・『音ラク空間』オーナー・ストレッチ整体「リ・カラダ」トレーナー・トロンボーン奏者】 1979年12月9日大阪生まれ。19歳からジャズ・ポップス系のトロンボーン奏者としてプロ活動を開始し、東京ディズニーリゾートのパフォーマーや矢沢永吉氏をはじめとする有名アーティストとも多数共演。2004年〜2005年、ネバダ州立大学ラスベガス校に留学。帰国後、ヤマハ音楽教室の講師も務める(2008年〜2015年)。現在は「ココロとカラダの健康」をコンセプトに音楽事業・リラクゼーション事業のプロデュースを行っている。『取得資格:3級ファイナンシャル・プランニング技能士/音楽療法カウンセラー/メンタル心理インストラクター®/安眠インストラクター/体幹コーディネーター®/ゆがみ矯正インストラクター/筋トレインストラクター』




