フリーランス音楽家の働き方改革♪|「ライク」ワーク/「ライス」ワーク/「ライフ」ワークって!?/Vol.7

フリーランス音楽家の働き方を見直す──ライクワーク・ライスワーク・ライフワーク解説【藤井の歩き方/音TOWN】

<今回のサムネイルは、最近のお気に入り「千葉県勝浦」でのワーケーション(work & vacation)/海や山が見える丘の上のホテルで仕事がはかどります!>

直近の『音TOWN』では、

『フリーランスの音楽家が「お金」について学ぶ本当の意味』
(音TOWN.Biz)←シリーズ全体ののリンク

『「人生の地図』」を持っていますか?』
(藤井の歩き方)←シリーズ全体ののリンク

の中で、「目的と手段」の考え方を解説させていただきました。

フリーランスの音楽家向け「お金の学び直し講座」第21回のサムネイル。笑顔の女性が電卓と資料を前に座り、背後にチェロとキーボード。お金を学ぶと生き方が明確になる、11の質問付き。
フリーランスの音楽家が「お金」について学ぶ本当の意味!11の質問付き♪/Vol.21

音TOWN1周年に寄せて「人生の地図」を持つ大切さを考えるコラム(藤井の歩き方 Vol.6)のサムネイル画像 フリーランス音楽家の生き方ヒント
「人生の地図」を持っていますか?─音TOWN1周年に寄せて/Vol.6

ぶっちゃけこの2本の内容が腑に落ちて(←「ただ何となく文章として理解出来て」ではないのがポイント!)実際に行動に移せたら、かなりの確率で今よりも人生・音楽家生活がうまくいくんじゃないかと思います!

今回の「藤井の歩き方」は、これらの記事と関連させ、「働く」にスポットを当ててみますね♪

「働くの語源」「年収が高ければ幸せなのか?」といった気になる内容にも触れていますので、ぜひ最後までお読みください。

『音TOWN』(おんたうん)は、『音楽“と”生きる街』をコンセプトに、(プロアマ問わず)音楽家がより生きやすくなるために、主に音楽以外の有益な情報をお届けしています。 →詳しくはコチラ

フリーランス音楽家が「お金」「多様性」「生き方」などを学べる情報サイト音TOWNの紹介画像
『藤井の歩き方』では、音TOWNプロデューサー藤井の体験や日々感じる事などを短めの内容で(エッセイ風で)お届けします♪

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音大生のための“働き方”のエチュード/著:藤井裕樹
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「ライク」ワーク/「ライス」ワーク/「ライフ」ワークって!?

ライクワーク・ライスワーク・ライフワークを描いたフルート奏者の三分割イラスト|藤井の歩き方・音TOWN
今回のタイトルになっているこれらの言葉、聞いた事がありますか?

おそらく「ライフワーク」はほぼ皆さんご存知じゃないかと思います。

この「ライフワーク」を1文字変える事で「働き方」や「価値観・人生観」の違いを分かりやすく説明できる、なかなか秀逸な言葉ですね!(これを考えた人、すごい!)

ライクワーク


文字通り「好きな仕事」という意味で、音楽家さんのほとんどは当てはまるんじゃないでしょうか。

「好き」を仕事にできている時点で幸せですし、すでにプロの現場で活躍されている方は「好き=得意」でもあると思います。

一定水準以上のスキルがないとプロとしてお金はいただけないですからね。

ライスワーク


「ライス」
は日本人の主食である「お米」

つまり「食べていくため/生活のための仕事」ですね。

一般のいわゆるサラリーマンの世界は、この「ライスワーク」の方が一番多い気がします。

ですが、「フリーランスの音楽家が「お金」について学ぶ本当の意味」でも解説したように、多くの音楽家さんは「芸術家」であると共に「職業音楽家」でもあり、実は「ライスワーク」の一面も大きいのではないでしょうか。

音楽家が知っておきたいサラリーマンとフリーランスの働き方の違いを解説する記事のサムネイル
音楽家が知っておきたい「サラリーマン」と「フリーランス」の違い/Vol.1

ライフワーク


「ライフ」
「生命・生涯」のような意味があり、いわゆる「天職」

例えば、才能に満ちあふれ、世界中の観衆を魅了し続けている偉大な音楽家・アーティストはまさに「天職」ですし、そうでなくても、「一生音楽の仕事を全うしたい!」と心から想う事ができ、その需要がある方は「ライフワーク」と言える気がします(「使命」と言えるかも!?)。

「ライフワーク」は「ライクワーク」とセットかもしれませんね!)

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それぞれのメリット/デメリット


この3つがその方にとっての「理想のバランス」になっている事が「幸せのバロメーター」ではないかと思います♪

「ライクワーク」に偏っていると、「若いうちはストレスフリーで良い」かもしれませんが、「好きだけでは仕事/収入にならない」という現実に直面する可能性が高いですよね。

「ライスワーク」に偏っていると、「収入は安定する」かもしれませんが、「毎日が義務的」になったり、「(誰かに)働かされている」という感情が強くなり、「やりがい/生きがい」を感じにくいのではないでしょうか。

「ライフワーク」「やりがい/生きがい」は感じやすいですが、「ライクワーク」のようにお金の問題に直面する可能性や、何より「長期戦」なので、モチベーションや健康・環境の継続は簡単ではないと思います。

「働く」の語源は!?


語源というのは諸説ある事が多いので、事実かどうかは置いておいて、

「働く=はた(傍)を楽(らく)にする」

という説があります。

「はた(傍)」「 周囲(他者/世間/社会)」と解釈出来ますよね。

「楽(らく)にする」という言葉は、例えば

「公共交通機関という働きによって移動が“楽”になる」

「飲食店という働きによって食事が“楽”になる」

「整体師やお医者さんという働きによって身体が“楽”になる」

といった考え方。

音楽家さんの場合は、

「楽にする=楽しませる」

と考えると分かりやすいでしょうか。

「演奏という働きによってお客様を楽しませる」

という事ですね。

いずれにしても、「労働という行為は人に尽くす事で、誰かを楽にしたり、楽しませ、その対価としてお金がいただける」わけです。

もちろん「ライクワーク」のように、自分が楽しめている事も大切ですが、他人に与え、喜ばせ、「ライスワーク」という形で報酬を受け取り、生活が安定し、結果、「ライフワーク」になっていくのかもしれません。

年収が高ければ幸せ!?


2015年にノーベル経済学賞を受賞したプリンストン大学のアンガス・ディートン教授の研究によると、

「年収が7.5万ドル(当時のレートだと約800万円)を超えると、それ以降は年収と幸福度の相関があまり見られない」

との事。つまり、

「年収約800万円までは年収アップに伴い幸福度も上昇しますが、それ以降は年収が増えても幸福度はあまり変わらない」

という事ですね。

(最近の研究では、物価の上昇なのか、価値観の変化なのか、日本とアメリカの違いなのかは分かりませんけど、「必ずしも年収800万円で頭打ちになるとは限らない」となってきているようです)

あくまで僕の“個人的な”経験や価値観をシェアさせていただくと、

フリーランスの音楽家(演奏家・講師・作編曲家)として一番多忙だった頃はちょうどこのくらいの年収があったのですが、人間関係や納品の締め切りなどのプレッシャーも大きく、徹夜の仕事や、付き合い/ストレス解消の飲酒などの影響で心身の健康状態も悪くなり始めたので、この数字はわりとリアルに実感があります

音楽家のギャラには相場があり、単価を上げていくにしても限界があり、そうなると仕事量を増やすしかないですよね。

30代前半から中盤とまだ若く、気合いで乗り越えていた面もありましたが、

「経験として若いうちに何年かこういう時期は大事かもしれないけど、続かないな(サステナブルではないな)」

と“僕は”感じましたね(結果、現在のようなライフスタイルに至っています)。

まとめ

社会に出ると起きている時間の約3分の1は働く時間で、音楽家さんの場合は練習時間なども含めるともっと多いかもしれませんよね。

そんな状況でも「ライスワーク」に偏り過ぎず、「ライクワーク」であり続ける事で、結果として「ライフワーク」になっていくと言える気がします。

冒頭でもご紹介した、

本日の地球の写真♪


<勝浦の八幡岬公園/「地球は丸い」を実感できます!>


<滞在中は「運動」も欠かせません/今回は散歩でなく「レンタサイクル」してみました!>


「かつうら海中公園海中展望塔」はお気に入りスポット♪/水族館とは違い、天然の魚が見えます!>


<魚を見た後に「自然の恵み」に感謝をして美味しくいただきます!>


<ご当地ラーメン「勝浦タンタンメン」も堪能!>


<絶景を見ながらのクラフトビールは最高です♪>


<以前はご近所にあり、勝浦に移転した「さざ波カフェ」でランチやお仕事をさせていただく事も♪>


音TOWNプロデューサー/株式会社マウントフジミュージック代表取締役
3級ファイナンシャル・プランニング技能士/トロンボーン奏者
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藤井裕樹

藤井裕樹/音TOWNプロデューサー

【株式会社マウントフジミュージック代表取締役社長・『音ラク空間』オーナー・ストレッチ整体「リ・カラダ」トレーナー・トロンボーン奏者】 1979年12月9日大阪生まれ。19歳からジャズ・ポップス系のトロンボーン奏者としてプロ活動を開始し、東京ディズニーリゾートのパフォーマーや矢沢永吉氏をはじめとする有名アーティストとも多数共演。2004年〜2005年、ネバダ州立大学ラスベガス校に留学。帰国後、ヤマハ音楽教室の講師も務める(2008年〜2015年)。現在は「ココロとカラダの健康」をコンセプトに音楽事業・リラクゼーション事業のプロデュースを行っている。『取得資格:3級ファイナンシャル・プランニング技能士/音楽療法カウンセラー/メンタル心理インストラクター®/安眠インストラクター/体幹コーディネーター®/ゆがみ矯正インストラクター/筋トレインストラクター』