木原塁:アニメ・ゲーム音楽を吹奏楽で世界へ!作編曲家がつなぐ日本とアジアの音楽交流♪【後編】
「クラシックはヨーロッパ」、「ジャズはアメリカ」という風に、欧米を留学/移住、音楽活動の場に選ぶ方は非常に多いと思いますが、昨今はアジア各国の成長が目まぐるしく、今後は「魅力的な市場」「第二の活動拠点」になっていくかもしれません。
作編曲家として吹奏楽やビッグバンドを中心に活動する木原塁(るい)さんは、長年にわたり、人気吹奏楽シリーズ「ニュー・サウンズ・イン・ブラス」の他、数多くの楽曲を編曲してきました。
さらに、アニメ、ゲーム音楽などを吹奏楽で演奏する「Niconico Sounds in BRASS」の指揮者として活動。
台湾、香港、中国、シンガポールなど、アジア各地での公演にも取り組んでいます。
クラシックのトランペット専攻からジャズコースへ進み、演奏家ではなく作編曲家として道を切り開いた木原さん。
その歩みをたどると、目の前の仕事に向き合いながら、興味を持った技術を少しずつ学び、人とのご縁を次の活動につなげていく姿が見えてきます。
作編曲家としてのキャリア、音楽著作権への問題意識、アジア各国との交流、そして今後の構想について、詳しく伺いました。
(【前編】【後編】に分けてお届けします♪)
『音TOWN』(おんたうん)は、『音楽“と”生きる街』をコンセプトに、クラシック・ジャズ・ポップス・吹奏楽などと関わりながら個性豊かに生きる「人」「お店」「団体」「会社」や、音楽家に必要不可欠な「お金・健康」の情報をお届けしています♪
→詳しくはコチラ
この特集は、『音TOWN』が目指す「QOL」(クオリティ・オブ・ライフ)「持続性」(サステナブル)「多様性」(ダイバーシティ)を実践している音楽家さん、経営者さん、経営しているお店などをご紹介するコーナー。
これからの時代に合った柔軟な生き方のモデルが見つかるかも!?
この記事を読むと役に立つ人は!?
・フリーランス・個人事業主の音楽家さん
・演奏以外の音楽の仕事も組み合わせて自立を目指している方
・プロ/アマ問わず、著作権遵守の大切さを知りたい方
読んだらどんな良い事が!?
・演奏家のみで食べていく事が絶対的な成功ではない事が分かる
・過去のご縁や努力の積み重ねが後々の成功につながる一例を知る事ができる
・著作権遵守の意識が高まる
〜ブログの更新など、お知らせを受け取りたい方はぜひLINEの友だち追加をお願いします!〜

![]()
台湾の出版社から楽譜を出版

<台湾でのライブハウスイベントに吹奏楽編成で出演(2016年)>
藤井:木原さんは、「粒谷区ウインドオーケストラ」や「Niconico Sounds in BRASS」に参加する前から、台湾とのご縁があったそうですね。
木原:日本国内だけでなく、台湾の会社からも楽譜を出版させていただいています。
先ほど(【前編】でも)お話に出た「THE WIND WAVE」の波田野直彦さんのおかげですね。
『木原塁:アニメ・ゲーム音楽を吹奏楽で世界へ!作編曲家がつなぐ日本とアジアの音楽交流♪【前編】』
参考「「THE WIND WAVE」でプロ楽団への楽譜提供を開始」
2011年、波田野さんが講師をされている玉川学園が、台湾の嘉義で開催された「WASBE(世界吹奏楽協会)」の世界吹奏楽大会に出場しました。
その際、波田野さんが、
「絶対に勉強になるし、現地でつながりを作っておくと良いから一緒に来ないか?」
と誘ってくださったんです。
当時の僕は、英語も中国語も話せない上、実はクレジットカードすら持っていなかったんですよ。
台湾へ入国した時点で、宿泊するホテルも予約できておらず、台北にある日本語を話せるスタッフのいる旅行会社へ行き、ホテルを探してもらいました。
今考えると、かなり無謀ですよね(笑)。
それでも、この世界吹奏楽大会で、波田野さんを通じて、台湾の出版社の社長を紹介していただく事ができたんです。
その方は台湾のマーチング連盟の会長も務めていて、アメリカのバークリー音楽大学でトランペットを学んだ経験を持つ方でした。
【バークリー音楽大学出身のお2人のインタビュー】
2008年頃だったと思いますが、「ウルトラマン・オン・ブラス」というCDの編曲を担当させていただいた事があるんですよ。
名前の通り、ウルトラマンシリーズの音楽だけを集めた吹奏楽のCDなんですけど、台湾の出版社の社長が、たまたまそのCDを持っていて、それが名刺代わりになったんです。
ちなみに、「Niconico Sounds in BRASS」の活動が始まってから、メンバー同士で
「いつか台湾とか、海外でも演奏できる機会ができたら良いよね!」
と、冗談半分に話していました。
すると、後に本当に海外公演が実現する事になったんです。
藤井:海外での楽譜の販売だけでなく、実際に演奏する夢も叶ったわけですね!
台湾のライブハウス出演から国際音楽祭へ

<「Niconico Sounds in BRASS」の国内公演「#NNSBかわさき」(2016年)>
木原:2016年1月、台湾のライブハウスで、ニコニコ動画が好きな方々が集まるイベントが開催されました。
そこへ「Niconico Sounds in BRASSをゲストとして呼びたい」というオファーをいただいたんです。
ライブハウスですから、ドラムセットはあっても、吹奏楽で使用するようなパーカッションはありません。
そこで、先述の出版社の社長へ「楽器を貸してくれるところはありませんか」と連絡し、楽器の手配だけでなく、運搬まで手伝っていただきました。
滞在中には一緒に食事もしたのですが、その場で
「5月に国際音楽祭があるから、君たちもこれに出なさい!」
という話になったんです。
音楽祭では、ホール公演を2回、さらに学校公演も行う事ができました。
これが「Niconico Sounds in BRASS」にとって最初の海外公演です。
木原:ちなみに、「日本の吹奏楽の父」と呼ばれた秋山紀夫先生(2025年12月逝去)は、頻繁に台湾へ足を運んでいて、偶然にも現地で食事をご一緒する機会があったんです。
その時、先生に、
「日本の中だけで活動せずに、世界を見なさい」
とアドバイスをいただいたのはとても印象に残っていて、現在の活動につながっていると感じますね。
『児島瑞穂:フィンランド在住/「ユーフォニアム&トロンボーン奏者/元キャビンクルー」という生き方♪』
台湾、香港、シンガポールへ広がった海外公演

<APBDAシンガポール大会の野外演奏(2025年)>
木原:「Niconico Sounds in BRASS」では、台湾公演の翌年、2017年に香港、2018年には中国・河南省でも演奏。
2019年には再度、中国・河南省での公演を予定していましたが、世界情勢の影響によって中止になっています。
さらに、2020年からはコロナ禍に入り、団体の活動自体が休止状態になりました。
藤井:昨年活動を再開され、早速、シンガポールや、香港でも演奏していましたよね。
木原:このシンガポール公演も、実は波田野さんとのご縁からなんですよ。
「アジア・太平洋吹奏楽指導者協会(APBDA)」のイベントへ出演してくれる団体を探していると聞き、参加につながったんです。
最近は部活動の地域移行や、いわゆるブラック部活の問題もありますよね。
その影響で、中高校生の吹奏楽部が海外遠征をするのが以前より難しくなっている面があるんです。
参加団体がなかなか見つからず、僕たちに白羽の矢が立ったのかもしれません。
ちなみに、APBDAの大会が日本で開催されたのは、2018年の浜松大会が最後で、僕はその時、勉強のために大会へ参加し、「いつか自分たちも出演してみたい」と考えていました。
これもまた、その想いが後になって、シンガポール公演という形で実現したんですよね。
この大会には、以前香港へ呼んでいただいた時の関係者も参加していて、そこで再びご縁がつながり、同じ年の12月に香港公演が実現する事になります。
演奏技術だけではない、日本のアニメ・ゲーム音楽の強さ

<「Niconico Sounds in BRASS」の公演は客席がサイリウムの光で染まります>
藤井:「Niconico Sounds in BRASS」は、公募によって集まるアマチュア中心の吹奏楽団ですよね。
プロの楽団や全国大会常連校と比較すると、決して演奏技術が高い方ばかりが参加されるわけではないとは思うのですが、台湾、香港、シンガポールなど、アジア各地から声がかかるのは、なぜだと考えていますか。
木原:「アニメやゲーム音楽を演奏する」「日本独自の音楽文化を発信する」といった「コンセプトが明確な団体」なのは大きいかもしれませんね。
藤井さんもおっしゃったように、台湾、香港、シンガポールなどには、日本のコンテンツが好きで、強くリスペクトしてくれている方が多いです。
実際、海外公演における観客の熱狂からも、それが伝わってきますよ。
演奏技術だけではなく、
「日本のアニメやゲーム音楽を、吹奏楽の生演奏で聴ける」
という事自体に、大きな価値を感じてもらえているのではないでしょうか。
欧米への憧れだけでなく、日本の音楽を世界へ

<APBDAシンガポール大会の室内公演。設営中の様子(2025年)>
藤井:日本では一昔前まで、アニメ好きや、いわゆる「オタク」と呼ばれる人たちは、少し変わった人として見られたり、差別的な扱いを受けたりする事があったように思います。
現在は多様性が重視される時代になり、アニメやゲーム文化も、かなり市民権を得ました。
旅行業界のインバウンド需要を見ても、日本人以上に海外の方が日本文化を好きになり、リスペクトしてくれている事を強く感じます。
一方、クラシックやジャズの世界では、日本人が自国の文化よりも、欧米文化を無意識に上に見てしまう傾向があって、個人的には「もったいない」と感じているんですよ。
2023年のワールド・ベースボール・クラシック決勝前、大谷翔平選手が、アメリカのスター選手たちに「憧れるのをやめましょう(対等に戦いましょう)」というスピーチをして話題になりました。
音楽の世界にも、同じ事が言えますよね。
大野雄二さんによる「ルパン三世」、久石譲さんの「ジブリ」作品、すぎやまこういちさんの「ドラゴンクエスト」、植松伸夫さんの「ファイナルファンタジー」の音楽など、日本には音楽単体で見ても歴史に残る作品が数多くあります。
例えば日本のジャズミュージシャンも、海外のスタンダード曲を演奏するだけでなく、日本のコンテンツを輸出するような感覚を持ち、もっと自信を持って演奏、発信しても良いと思うんですよね。
アニメ音楽を本格的なジャズで聴かせる「Superb Hop Band」

<各分野の最前線で活躍するメンバーで構成される「Superb Hop Band」(2024年公演より)>
木原:そうですよね。
僕が主宰するプロユニット「Superb Hop Band」では、これまで開催した公演のすべてでアニメ音楽を取り上げています。
コンセプトは、
「アニメ音楽を、しっかり聴かせられるジャズアレンジにする事」
スタンダードジャズやオリジナル曲を格好良く演奏するジャズミュージシャンやビッグバンドは、他にいくらでも存在するので、だからこそ僕は、日本らしいコンテンツをジャズと融合し、国内外を問わず普及する事に寄与したいと考えています。
コロナ禍に法人化した「WdField’s Music Lab.」

<Superb Hop Band第4回公演にて、ゲストのデイヴィッド・マシューズ氏のMC(2024年)>
藤井:木原さんが代表を務める「WdField’s Music Lab.」は、コロナ禍で法人化されたそうですね。
木原:はい。
「Superb Hop Band」は、その事業の一環として活動しているプロユニットです。
コロナ禍では文化庁の補助金を活用した公演も開催する事ができ、ジャズ界の巨匠、デイヴィッド・マシューズ氏と共演する機会にも恵まれました。
藤井:演奏活動だけでなく、法人運営や補助金の申請、公演制作なども含めて取り組んでいるんですね。
木原:「Superb Hop Band」のメンバーは、僕を含めて16名。
リズムセクションは、ピアノ、ベース、ドラムの3リズムに、ギターとパーカッションを加えた5リズムになっています。
ジャズだけでなく、ラテンやロックにも対応できるメンバーが集まっているので、ジャンルを限定せず、幅広い音楽を演奏できるのが特長ですね。
管楽器は、クラリネット、アルトサックス、テナーサックス、バリトンサックス、トランペット3名、トロンボーン2名という編成で、例えば、クラリネット奏者がサックス、サックス奏者がフルートへ持ち替えるような事も可能。
吹奏楽団と比較すれば少人数ですが、楽器の持ち替えも活用する事で、多彩な音色や表現ができるユニットです。
一人ひとりの技術も高く、編成としてのバランスも良いので、今後はアニメ音楽以外のレパートリーに取り組んでも面白いかもしれません。
藤井:少子化によって、特に地方の学校では、強豪校を除いて吹奏楽のフル編成を組めない部活が増えています。
そうした中で、「Superb Hop Band」のような少人数でも多彩な表現ができる編成やレパートリーには、今後さらに需要が生まれる可能性がありそうですね。
母校・洗足学園音楽大学で作編曲と音響制作を指導

<「洗足学園音楽大学」の「音楽・音響デザインコース」オフィシャルサイトより引用>
藤井:木原さんは現在、作編曲家としてだけでなく、母校「洗足学園音楽大学」の「音楽・音響デザインコース」で非常勤講師も務められていますよね。
木原:作編曲の他、ミックスやマスタリングも教えていて、今年で5年目になりました。
現在は週2回授業を担当し、8人の学生を受け持っています。
実は、その8人のうち、日本人は1人だけで、残りの7人は中国からの留学生なんですよ。
藤井:さすがに、洗足の学生全体の9割が中国人というわけではないですよね!?
木原:もちろん違います(笑)。
僕のところに中国人留学生が集まっているだけで、日本人の学生しか担当していない先生もたくさんいますよ。
僕自身がアジアとのつながりを多く持っているので、結果的にこうなっているのかもしれませんね。
マレーシアから来日し、武蔵野音大への留学経験を持つダルファンディさんは、『音TOWN』運営の株式会社ソナーレ「国際営業部」の社員として、留学生のサポートを行っています♪(チェロ奏者としても活動♪)
『ダルファンディ・チャ・キット・オン「ソナーレ・チェロと生きる」日本で見つけた理想の働き方♪』
参考:「国際営業部」でのお仕事
ジャズコースへの応募から、音楽・音響デザインコースの講師へ
藤井:講師の仕事は、大学側から声をかけられたのでしょうか。
木原:いえ、最初はこちらから応募しました。
コロナ禍では、世の中の公演や生演奏の仕事が、ほぼすべて止まってしまいましたよね。
当然、演奏会がなくなれば、編曲の依頼も激減します。
生活していくためには収入が必要ですから、何かできる仕事はないかと探していたところ、母校のジャズコースが講師を募集していたので、応募してみたんです。
ただ、ジャズコースが求めていたのは、いわゆるジャズ畑で、日常的にライブハウスなどで演奏しているジャズミュージシャンだったようです。
僕も「Superb Hop Band」でライブハウスでの演奏活動は行っていたものの、少し畑が違ったのか、ジャズコースでは採用されませんでした。
一方、「音楽・音響デザインコース」は人気が高く、1学年に100人ほど学生がいて、講師が不足していた事もあり、結果として、こちらのコースで採用していただける事になったんです。
どういう経緯だったのか詳しくは分かりませんが、ジャズコースへ送ったはずの履歴書を、「音楽・音響デザインコース」を統括している山下康介先生が見てくださり、声をかけていただきました。
山下先生とは以前、どこかの現場でご一緒した事があり、少し面識もあったんです。
暇な時に学んだ音源制作の技術が、後から仕事になる

<Appleオフィシャルサイトより引用>
木原:コロナ禍では、多くのミュージシャンが配信のために機材や音響ソフトを触るようになりましたよね。
僕はそれ以前から、勉強も兼ねて自分で少しずつ機材やソフトを扱っていたんです。
自分で作編曲を行い、Macで宅録した音源を「Logic Pro」へ取り込み、ミックス、マスタリングまで仕上げる。
その一連の作業と基本的な仕組みを理解していた事が、結果的に音大での採用につながりました。
コロナ禍だけでなく、これまでの音楽人生を振り返ると、
「今は少し暇だから、興味のある事を学んでおこう」
と考えて行った“投資”が、後になって運良く“回収”できているパターンが多いように感じますね。
すぐに仕事になるかどうかは分からなくても、興味を持った事を少しずつ学んでおく。
その積み重ねが、思わぬところで次の仕事につながっていくのかもしれません。
「Sheet Music Plus」で世界へ楽譜を販売

<「Sheet Music Plus」オフィシャルサイトより引用>
藤井:今後はどのような展開を考えていますか。
木原:アジアに限らず、自分が編曲した楽譜を、より多くの海外の方々に使ってもらいたいという想いがありますね。
ただ、海外の出版社と仕事をする場合、「楽譜を買い取る契約なのか」「売上に応じた印税契約なのか」「著作権は誰が持つのか」など、確認しなければならない事が多くあります。
言語の問題もありますから、契約の話を進めるのは結構大変なんですよ。
一方、最近は紙の楽譜ではなく、PDFによるダウンロード販売が主流になってきましたよね。
アメリカの楽譜販売サイト「Sheet Music Plus」は、とても使いやすいと感じていて、著作権の許諾についても、仕組みの中で自動的に更新されるようになっています。
(2026年8月)現在は、僕の作品を3曲、ダウンロード購入できます。
以前、イースター音楽出版から出していた楽譜がかなりありましたが、2020年に廃業してしまったので、現在は多くの作品が宙に浮いている状態。
今後は、そうした過去の楽譜についても整理し、「Sheet Music Plus」などを通じて、再び購入できるコンテンツとして展開していけたら良いなと考えています。
次回のAPBDA台湾大会へ参加したい

<中国河南省の音楽祭に出演した際、主催側のリクエストで実施された楽器講習会の様子(2018年)>
木原:演奏活動では、来年、台湾で開催される「アジア・太平洋吹奏楽指導者協会(APBDA)」の参加を計画していますね。
賛同してくれるメンバーが集まれば、再び「Niconico Sounds in BRASS」で参加したいと考えています。
実は、過去には香港で「Niconico Sounds in BRASS」の演奏を聴いた方が、わざわざ日本へ来て練習やコンサートに参加してくれたり、「洗足学園音楽大学」に留学している中国人のトランペットの学生が演奏に加わってくれた事もありました。
こうした活動が「国際交流」の場になれば良いですね。
「Niconico Sounds in BRASS」は、公募型の団体で、学校の吹奏楽部ではないため、高校生が参加する事もあれば、社会人や大人の奏者が加わる事もあり、「世代間交流」も生まれています。
『さいたま市(浦和・大宮・岩槻)で“大人のジャズ”を楽しむ♪|講師運営の社会人ビッグバンド』
参考:「30代〜80代まで。世代を超えた“大人の部活”!?」
日本吹奏楽指導者協会から感謝状
木原:実は先日、「日本吹奏楽指導者協会」から「Niconico Sounds in BRASS」に対して感謝状をいただきました。
「Niconico Sounds in BRASS」は、アニメやゲーム音楽を中心に演奏する、インターネットから始まった企画です。
そうした団体が、公益性のある吹奏楽の指導者協会から評価していただけた事は、とても光栄でした。
以前であれば、アニメやゲーム音楽は、吹奏楽の中心的なレパートリーとは見なされていなかったかもしれません。
しかし、そうした音楽を演奏する活動も、吹奏楽の普及や発展、若い世代へのアプローチ、国際交流に貢献できると認めてもらえたのではないでしょうか。
急速にレベルを上げるアジア各国の吹奏楽

<中国河南省の音楽祭に出演した際、主催側のリクエストで実施された楽器講習会の様子(2018年)>
藤井:アジア各国の吹奏楽のレベルや取り組みなどはどのように感じていますか。
木原:「アジア・太平洋吹奏楽指導者協会(APBDA)」は、以前は日本がアジアの吹奏楽を先導しているような感覚がありました。
ところが現在は、シンガポールがアジアの吹奏楽界を先導していると言っても過言ではないような状況になってきています。
その他、台湾、タイなどの吹奏楽は、本当にレベルが上がってきています。
大会で実際に聴いた演奏の中では、シンガポールの軍楽隊が技術的にも非常に優れていて、それだけでなく、演奏表現が非常に柔らかかった事も印象に残っていますね。
軍楽隊と聞くと、軍隊の厳しい規律の中で堅く統制された演奏をするイメージがあるかもしれませんが、実際の演奏からはそうした窮屈さを感じませんでした。
むしろ、一人ひとりが伸び伸びと音楽を表現しているように聴こえましたね。
大人が子どもの限界を決めてしまう日本!?

<中国河南省の音楽祭に出演した際、主催側のリクエストで実施された楽器講習会の様子(2018年)>
木原:日本(の教育)では、指導する大人が
「子どもなら、このくらいまでしかできないだろう」
と、無意識に限界を決めてしまう事がありますよね。
一方、僕が接してきたアジアの国々では、あまりそういう雰囲気を感じませんでした。
伸びる可能性があるなら、どんどん伸ばしていこうとする。
もちろん、これは僕の個人的な印象です。
ただ、そうした環境が、シンガポールの軍楽隊に見られた伸び伸びとした演奏表現にもつながっているのかもしれません。
「日本がアジアの他の国を下に見てはいけない」と強く感じますね。
2026年から2029年へ向けた中期的な構想

藤井:今後もAI技術の発展に伴って、アナログな吹奏楽やジャズのマーケットは、特に少子高齢化が進む日本では縮小傾向に向かう気がしますが、アジア各国と協力・共存して盛り上がっていくと良いと考えています。
ちなみに「WdField’s Music Lab.」では、2026年から2029年頃までを見据えた、中期的な構想があるそうですね。
木原:まず、8月31日に日本でコンサートを開催する予定で、香港のバンドと「Niconico Sounds in BRASS」が共演する企画を進めています。
※ページ下部にチラシがあります!
「Superb Hop Band」の公演も、引き続き開催していきたいですね。
法人として事業を継続し、公演を制作するには、当然ながら資金も必要。
コロナ禍のように、文化庁の補助金など、公的な支援を活用する方法もありますが、それだけですべてを継続できるわけではありません。
僕たちの活動に共感していただける企業、団体、個人の方には、ぜひ協賛していただきたいと思っています♪
↓この後、コンサートのお知らせがあります!!

木原 塁(Louis Kihara)1975年生、東京都出身。
洗足学園短期大学音楽科卒業。
管楽器専攻およびジャズ専攻にてトランペットを富田悌二、原朋直の各氏に師事。在学中より演奏・指導などの研鑽を積み、2000年よりアレンジャーとしての活動を本格的に開始する。
管・弦・打楽器を主体とする大編成での編曲・オーケストレーション・楽譜制作を中心とした活動の他、指揮・指導・イベント企画なども手掛けている。
吹奏楽の分野においては編曲作品を国内外で多数発表するなど活動の場を世界に拡げ、第9回臺灣國際音樂節(2016年/指揮)、香港国際バンドフェア2017(2017年/指揮・コンペティション審査員、マスタークラス)、2018中原首届青少年芸術祭/河南青少年新年音楽会(2018年/指揮)にそれぞれ出演。
録音では、円谷プロダクション公式となる『ウルトラマン・オン・ブラス』を始めとして『東京讀賣巨人軍応援歌集2009』『ニュー・サウンズ・イン・ブラス』、童謡100年・音羽ゆりかご会85周年記念盤『ゆりかごの歌』などへ編曲提供する他、世界最大級のゲーム音楽イベント『東京ゲームタクト (2018/2019)』『YAMAHA楽器体験TOUCH&TRY』TBSラジオ主催『ラジオエキスポ2020』などイベントへの編曲提供も行っている。
近年は自身のラージ・アンサンブル“Superb Hop Band”を結成してのライブ活動など、国内での演奏活動も展開。
2022年からは、洗足学園音楽大学(音楽・音響デザインコース)にて教鞭を執る。
『主な作品提供および共演アーティスト・団体(敬称略)』
THE WIND WAVE、東京佼成ウインドオーケストラ、シエナ・ウィンド・オーケストラ、中西圭三、陸上自衛隊中央音楽隊、航空自衛隊航空中央音楽隊、小江戸ウインドアンサンブル、おぬきのりこ、音羽ゆりかご会、伊東歌詞太郎、gero、西村ヒロチョ、木梨憲武、古谷徹、デヴィッド・マシューズ など
Official Web Site:https://wdfield.wixsite.com/index
Lit.Link: https://lit.link/wdfield
Twitter(X): https://x.com/wdfield
Facebook: https://www.facebook.com/wdfield/
木原塁さんご出演のコンサートのお知らせ♪(2027.8.3更新)


藤井裕樹/音TOWNプロデューサー
【株式会社マウントフジミュージック代表取締役社長・『音ラク空間』オーナー・ストレッチ整体「リ・カラダ」トレーナー・トロンボーン奏者】 1979年12月9日大阪生まれ。19歳からジャズ・ポップス系のトロンボーン奏者としてプロ活動を開始し、東京ディズニーリゾートのパフォーマーや矢沢永吉氏をはじめとする有名アーティストとも多数共演。2004年〜2005年、ネバダ州立大学ラスベガス校に留学。帰国後、ヤマハ音楽教室の講師も務める(2008年〜2015年)。現在は「ココロとカラダの健康」をコンセプトに音楽事業・リラクゼーション事業のプロデュースを行っている。『取得資格:3級ファイナンシャル・プランニング技能士/音楽療法カウンセラー/メンタル心理インストラクター®/安眠インストラクター/体幹コーディネーター®/ゆがみ矯正インストラクター/筋トレインストラクター』




















